Of Queues And Cures / NATIONAL HEALTH


だいたいカンタベリー派のグループはメンバーの出入りが激しいのですが、ナショナル・ヘルスNationalHealthも同様です。このアルバムは元ハットフィールド・アンド・ザ・ノースHatfieldAndTheNorthのデイブ・ステュワートとフィル・ミラー、そしてピプ・パイルPipPylが参加。他は元ヘンリー・カウHenryCowのジョン・グリーブスJohnGreaves、リンゼイ・クーパーLindsayCooper、ジョージ・ボーンGeorgieBornが加わって作られました。その他にゲスト・ミュージシャン扱いでピーター・ブレグバドPeterBlegvadらが参加しています。

デイブ・ステュワートDaveStewart(Organ、ElectricAndAcousticPiano、Minimoog)、フィル・ミラーPhilMiller(Guitar)はナショナル・ヘルスのパーマネント・メンバーです。そのためか、カンタベリー派のロックというとキーボード主体という印象がありますが、このアルバムはギターとキーボードが良いバランスをとっており、とりわけ曲の主要なメロディーをギターが担当し、曲の雰囲気を作っています。

1曲目「TheBryden2−Step(Part1)」、2曲目「TheCollapso」はデイブ・ステュワートの作曲。ギターのリフが印象的で曲の雰囲気を決めています。3曲目「SquarerForMaud」はジョン・グリーブスの作曲。重く幻想的な雰囲気をもっている曲です。4曲目「DreamsWideAwake」はフィル・ミラーの作曲。アクセントの取り方が独特のリフで始まり、変拍子か?と思わせますが実はそうではありません。5曲目「Binoculars」はピプ・パイルの作曲。これにはボーカルが入っていて、1曲の中に様々な展開があって楽しめます。6曲目「Phlakaton」もピプ・パイルの作曲。というか、インドネシアの「ケチャ」を題材にした8秒ほどのサウンドです。最後の7曲目「TheBryden2−Step(Part2)」はデイブ・ステュワートの作曲。後半部で1曲目のモチーフが再び提示され、アルバム全体を統一感のあるものに仕上げています。

このアルバムは1978年に英チャーリー・ミュージックCharlyMusicLtd.から発表されたアナログ・レコードです。昭和61年(1986年)7月10日に、神戸三ノ宮の「パレックス」というレコード店で買ったものです(レシートが挟まっていました)。値段は1,800円とあります。

1998.5.29