In Line / Bill Frisell


ビル・フリゼールBillFrisellのギターを始めて聴いたのは、マーク・ジョンソンのアルバム「BassDesires」ででした。このアルバムにはジョン・スコフィールドJohnScofieldも参加していて、どちらかと言えばオーソドックスなサウンドだったスコフィールドに比べ、フリゼールはシンセ・ギターをアグレッシブに弾いていて、激しいギタリストだなあと思っていました。

ところがこのアルバムでは、とても繊細なギターを聴かせてくれます。ビル・フリゼールのリーダー・アルバムで、9曲のうち4曲は彼のギターのみのソロ曲、5曲はベースのアリルド・アンデルセンArildAndersenとのデュエット曲です。

そにかく静かで繊細。そしてなんだか懐かしいメロディーが心に染み込みます。しかしときに調子外れな音が聞こえたりして、不思議とふわふわした印象を受けます。もちろんペダル・ボリューム(おそらく)を多用したサウンドの効果もあるのでしょうけど。

このアルバムは1983年にECMレコードECMRecordsGmbHから発表されました。このCDは1991年に「ECM名盤コレクション2000」としてポリドール株式会社から発売された日本盤です。

1998.8.19