Get On The Good Foot / James Brown


ジェイムズ・ブラウンもこのたび初めて聴いたようなものです。このアルバムを聴いて「これがソウル・ミュージックかぁ」と妙に納得しました。ブラック・ミュージックといえば、なぜか「ポインター・シスターズ」をイメージしてしまう私でしたから、こんなに力強い音楽だとは思いませんでした。

各楽器の音はそんなに攻撃的なものではないし、リズムも単調で派手ではないし、メロディーも素朴なものが多いです。しかしそれらが一体となって高めあい、エネルギーのうねりを作り出しています。この魅力はミニマル・ミュージックにも通じるものではないでしょうか。

ジャケットの内側を見ると、ステージで大きく手を振り、足を広げたアクションをするジェームズ・ブラウンの写真があります。きっとステージでもコミカルな演出あり、ハードなアクションありと、観客を楽しませてくれたに違いありません。同僚のKさんの話しでは、なんでもステージの最後には感極まって倒れてしまうという演出があるそうです。そして観客の喝采で起き上がり、再びステージを続け、コンサートは白熱していくとのことです。

このアルバムは1972年にLP2枚組みのダブル・アルバムとして発表されました。このCDはデジタル・リマスターされたもので、1995年にポリドール株式会社から「ジェイムズ・ブラウン・ナイス・プライス・シリーズ」として発売された日本盤です。

1998.9.23