Was (Not Was) / WAS (NOT WAS)


やーすまんすまん。せっかく復活したカルト・ミュージック・コレクションだったが、1週間ほったらかしとなってしまった。というのはだ、ちょっと山に登っていたのだ。中央アルプス、正確には木曽山系というのだろうが、いくつかの山を放浪していたんだ。実は俺の誕生日もあったんだが、朝から晩まで尾根を歩きつづけの一日だった。俺にふさわしいと思わないか?

さて今日はこれ、彼らのアルバムの中で俺が今でも聴き続けているのはこれだけだ。このアルバム以降も何枚か彼らのアルバムを聴いたが、全く俺にはピンと来なかった。そして何故か八ヶ岳を歩いていて頭の中をぐるぐると渦巻いて離れなかったのが、このアルバム中の「キャリー・ミー・バック・トゥ・オールド・モロッコ」だった。

ワズ(ノット・ワズ)とはどういう意味なのか、彼らはいったいどんなミュージシャンなのか、俺はまったく知らない。このアルバムを聴くことになったのは、忘れもしないレンタル・レコード店「アップル」のおかげだ。このアルバムは俺の心に染み渡った。ここには溢れるばかりのエネルギーがある。

カテゴリー的に言えば「ソウル」ということになるのだろうか。そして特に凝ったアレンジであるとか、奇をてらったところがないのに、ニュー・ウェーブ全盛の当時の俺の心を揺さ振った。そう、当時はソウル・ミュージックなんて聴いたことがなかったのに。そしてこのアルバムがソウルなのかどうなのかなど俺には関係なかった。とにかく俺は聴きまくっていた。

とにかく、どの曲もメロディーラインが素晴らしい。A面の4曲は「OutComeTheFreaks」、「WhereDidYourHeartGo?」、「TellMeThatI’mDreaming」、「Oh,Mr.Friction!」。とりわけ冒頭1曲目の「アウト・カム・ザ・フリークス」はお薦めだ。これ以外には有り得ない、と思えるほど完璧のアレンジに思える。B面も同じく4曲で「CarryMeBackToOldMorocco」、「It’sAnAttack!」、「TheSky’sAblaze」、「Go...Now!」だが、これも冒頭の「キャリー・ミー・バック・トゥ・オールド・モロッコ」が素晴らしい。

ワズ(ノット・ワズ)はデヴィッド・ワズDavidWasとドン・ワズDonWasの二人組らしい。このアルバムではデヴィッド・ワズがAltoSaxophone,Piano,Vocals、ドン・ワズがBass,Moog,Clavinet,Vibes,Vocalsとクレジットされている。他に18人のミュージシャンがサポートしているようだ。またゲストとしてスウィート・ピーSweetPeaの名前があり、「WhereDidYourHeartGo?」、「Go...Now!」、「It’sAnAttack!」の3曲に参加しているようだ。

このアルバムは1981年に発表された。以前に持っていたレコードが見当たらなくなっていたところ、先日、神戸の中古レコード店「ハックルベリー」で300円で放出されていたので手に入れた。輸入盤だが奇麗なので嬉しい。WarnerBros.RecordsInc,/ZERecoedsから発売された米盤のアナログレコードだ。中袋に歌詞が印刷されている。


2001.8.16