<第2回>

SQL Server2000のインストール

兵庫県立西宮香風高等学校 松本吉生

ymatsumoto@hyogo-c.ed.jp

 
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SQL Server2000のインストール

   
 

InfoPathを使う前に、データベースとして使うSQL Server2000のインストールについて説明する。データベースの設定を誤ると、InfoPathで正しいデータのやりとりができないからだ。SQL Server2000のインストールは難しいものではないが、認証モードについては正しく理解しておく必要がある。

SQL Server2000のCDをコンピュータのドライブに入れるとセットアップの選択画面が表示される。SQL Server2000にはいくつかのエディションがあるが、ここではVisualStudio.NETに同梱されている開発者向けのDeveloper Editionを使った。最初の画面では「SQL Server 2000 コンポーネント」を選択し、次の画面では「データベース サーバーのインストール」を選択すると、自動的にインストールウィザードが起動する。

 
 
インストールウィザードの2つめの画面「コンピュータ名」では、SQL Serverをこのサーバ自体にインストールするので、「ローカルコンピュータ」をチェックして次へすすむ。その次の「インストールの選択」では、初めてのインストールなので「SQL Serverの新規インスタンスの作成またはクライアントツールのインストール」を選び次へすすむ。「ユーザ情報」ではユーザの名前と会社名を入力する。
 
 
「使用許諾契約書」を確認し「CDキー」の入力を行う。
 
 
「インストールの定義」では「サーバーとクライアントツール」の両方を選んでおく。「インスタンス名」では「規定インストール」にチェックをしておく。この設定では、ネットワークからサーバ名でSQL Serverに接続することができる。「セットアップの種類」では「標準」を選んでおく。
 
 
 
 
 
サービスアカウントの設定
   
 

サービスアカウントはコンピュータ上でSQL Server自身が起動するためのユーザアカウントを指している。ユーザ名を「Administrator」にするということは、SQL Serverの起動アカウントがサーバに対する管理者権限を持ってしまうということでセキュリティ上は好ましくないが、「ローカルシステムアカウント」や権限の低い他のユーザ名をサービスアカウントにすると、一部の機能に制限を受けてしまうので、ここでは「Administrator」をサービスアカウントとする。パスワードは正しいものを入力し「次へ」をクリックして認証を受ける。

   
   
認証モードの選択
   
 

SQL Serverを利用するためのユーザ認証には2つの方法があり、「Windows 認証」と「SQL Server認証」と呼ばれる。「SQL Server 認証」だけのモードはなく、「Windows 認証モード」か「混合モード」かの選択となる。

「Windows 認証モード」は、Windowsサーバのログオンアカウントを使って認証を行うモードであり、こちらが推奨されている。セキュリティ上堅牢な運用できるからだ。しかしWindows認証を行うためにはSQL Serverを実行しているドメインにログオンするか、自分のログオンしたドメインとSQL Serverのドメインが信頼関係を結んでおかなければならない。

   
   
 

もしクライアントコンピュータでログオンするドメインとSQL Serverのドメインが異なり、互いに信頼関係を結んでいない場合は「混合モード」を選択し「SQL Server認証」を利用することになる。

SQL認証の場合はSQLサーバに対する管理者権限が「sa」という名称のユーザアカウントに割り当てられる。このアカウントと「パスワードなし」を狙ったワームが流行したこともあり、パスワードの設定は正しく行わなければならない。

セキュリティ上は「Windows 認証」がいいのだが、認証がうまくいかなければ先へすすめないので、以降は認証モードが「混合モード」であることを前提とし、「SQL Server 認証」を使うこととする。パスワードの文字列は十分な長さのものを使い、実際の運用時には「Windows 認証」に変更することが良いのはもちろんである。

   
   
ファイルコピーの開始
   
  以上で導入時の設定は終了し、ファイルのコピーが始まる。「セットアップの完了」画面でインストールが完了する。
   
 
 
   
このページのまとめ
   
 

このページではSQL Serverのインストールを説明した。次はSQL Serverを操作するための「エンタープライズマネージャー」の使い方と、SQL Serverの起動と停止について説明する。InfoPathの説明に早く進みたいところだが、データベースの設定ができないと正しい操作が行えないので、しばらくはSQL Serverについての説明につきあっていただく。

なお、このページでは、特に断りのない限り、サーバはWindows 2000 Server と SQL Server 2000、クライアントはWindows XP Professional と Info Path 2003、を使って説明していく。筆者のメールアドレスはymatsumoto@hyogo-c.ed.jpだ。

       
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matsumotoyoshio.com 2004/02/14