Spy Vs Spy / John Zorn


副題は「JohnZorn、TimBerne、MarkDresser、MichaelVatcher、JoeyBaron、PlayTheMusicOfOrnetteColeman」で、ジョン・ゾーンらがオーネット・コールマンの曲をカバーしたアルバムです。収録されているのは全部で17曲。ほとんどの曲は1分から3分と、ジョン・ゾーンらしく短く収められています。

とりあげられた曲は、1958年のアルバム「SomethingElse!」から、パット・メセニーとの共作である1986年の「SongX」、1987年の「InAllLanguages」(残念ながらこのアルバムは聴いたことがありません)までの多くのアルバムから選曲されています。

JohnZornとTimBerneはアルト・サキソフォン、MarkDresserがベース、MichaelVatcherとJoeyBaronはドラムというように、変則ダブル・トリオとなっています。オーネット・コールマンもダブル・カルテットなどの試みをしていましたが、ベースは一本というところがバンドとしては安定した形のような気がします。

どの曲もアグレッシブで、真剣に聞くには覚悟が必要なアルバムです。でもネイキッド・シティやペイン・キラーほど破壊的ではありません。ソング・ライターとしてのオーネット・コールマンの持ち味が生かされているから、といえばいいでしょうか。

このアルバムは、1989年にエレクトラ・アサイラム・ノンサッチ・レコードElektra/Asylum/NonesuchRecordsから発売された、米盤のCDです。

1998.9.6